松井市長、関電社長らの責任追及へ「値上げしながら…」 - 朝日新聞

　関西電力の役員らが高浜原発のある福井県高浜町の元助役から多額の金品を受け取っていた問題で、関電の筆頭株主である大阪市の松井一郎市長は２９日、記者団に「事実であればとんでもない。幹部の責任を問いたい」と述べた。関電に対して、３０日に文書で説明を求める申し入れをする考えも明らかにした。

　松井氏は訪問先のロシアから帰国した際に関西空港で「高額商品をもらった人は全員、名前を出すべきだ。すべてオープンにするよう報告を求めたい」と指摘。関電は２０１３年と１５年に電気料金を値上げしており、「電気料金の値上げをしながら、バックマージンを受け取っていたと疑われかねない。株式価値を毀損（きそん）している」とも述べた。

　「もらった人はそのポジションにいるのは適切ではない」と語り、引責辞任を否定している岩根茂樹社長らの責任を問うていく考えも示した。

　市によると、関電は問題が発覚した２７日夕に地域エネルギー計画部長らが市に対して事情を説明したが、内容は会見で説明した程度だったという。市は今年３月末時点で関電株の約７・６％を保有している。（笹川翔平）