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阪大と九大、量子コンピューターでDNAを構成する塩基分子から1 ... - ITpro

 大阪大学産業科学研究所と九州大学エネルギー教育機構の研究グループは、量子コンピューターを用いてDNAを構成する塩基分子から1分子をピンポイントで識別することに成功したと2023年7月26日に発表した。従来の技術では特定の塩基組成まで判別できたが、今回の技術では化学修飾塩基の識別まで可能だ。この研究手法により、大幅なゲノム解析時間の短縮が見込まれ、ゲノム解析の効率化やがんなどの疾病診断の精度向上に寄与するという。

 量子コンピューターは大量データを超高速で計算できることから、ゲノムに基づく個別化医療や創薬の在り方を変えるといわれている。だが、DNAの塩基配列やペプチドのアミノ酸配列を読み出すDNAシークエンシング技術と量子コンピューターを結びつける手法は、これまで見つかっていなかったという。今回の技術は、量子コンピューティングを構成する基本演算要素である「量子ゲート」をデザインすることで可能にした。

 研究内容では、DNAやRNAに含まれるアデニンの量子ゲートを設計し、米IBMの量子コンピューター「IBM Q」に実装した。アデニン、シトシン、グアニン、チミンの1分子計測データを入力したところ、アデニンを約81%で識別したという。

 今回採用した手法では、まず量子化学の位相から電気の通しやすさを表す指標である電気伝導度を分子ごとに予想するルールを作成し、このルールに対応した量子ゲートを設計する。実験で得られた電流計測データを量子ゲートに入力すると、分子中の元素と電極の接合の仕方により電気伝導度の大小を予測できる。その結果、電流計測データから1分子を識別するという流れだ。

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