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日立アステモがエンジン部品でも検査不正、国内11工場と海外4工場で - ITpro

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 自動車部品や輸送・産業用機械の開発・製造などを手掛ける日立製作所の子会社、日立Astemo(日立アステモ、東京・千代田)は2023年5月19日、エンジンやブレーキ、サスペンションなど一部の構成部品における、定期検査の未実施や仕様の無断変更などの不正行為に関する報告書を公表した*1

 報告書によると国内11工場と海外4工場で不正行為があり、出荷された部品はのべ約2億個に上る。一部の部品では40年前から不正行為に及んでいたという。

*1 日立アステモは、旧日立オートモティブシステムズと旧ケーヒン、旧ショーワ、旧日信工業の統合会社として2021年1月に設立。

 同社は2021年12月に山梨工場(山梨県南アルプス市)と福島工場(福島県桑折町)でブレーキとサスペンションの構成部品に関して不正な試験・検査があったと発表。社外弁護士による特別調査委員会を通じて、事実関係や発生原因を究明し、品質保証体制の抜本的な見直しとコンプライアンスの強化を図るとしていた。

 その後、同委員会と、同社独自の調査を進めた結果、上記の2拠点を含む国内11工場*2と、米国やメキシコ、タイ、中国の海外4工場で不正行為があったと判明。不正が明らかになったのは22製品に及ぶという。

*2 山梨工場と福島工場の他、厚木工場、埼玉第二工場、秋田工場、御殿場工場、秦野工場、東御工場、宮城第一工場、群馬工場(1工場は非公開)。

エンジンの構成部品でも不正

 新たに不正行為が発覚した工場が設計・製造していた製品は、上記の山梨工場や福島工場と同じくブレーキとサスペンションの構成部品に加えて、宮城第一工場と群馬工場ではエンジン構成部品での不正行為が明らかになった。

 宮城第一工場では、二輪車・汎用製品用キャブレターの構成部品であるニードルジェットなどに使用する無電解ニッケルめっき(Ni-Pめっき)処理で、顧客へ申請していた低鉛処理への工程変更を中断し、工程を変更していなかった。

 群馬工場では、ノックセンサーの温度衝撃に関する耐久試験で、顧客からのサイクル数の要求が量産開始後に変更になっていたが、従来の要求サイクル数で実施。顧客の要求規格を満たさない製品を納入していた。

 同社はこれら設計時や製造時に不正行為があった製品について、以下のようにコメントしている。「社内検査を実施しており、安全性および性能に問題はない。現在までに判明している全ての不適切行為については、顧客に開示しており、安全上の問題は確認されていない。道路運送車両法などへの法令違反として認識しているものはない」。

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