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寒い夜は温かい飲み物とゲームで心も体も温まろう!「コーヒートーク」ゲームコレクターインプレッション - Gamer

現在では、外出時にコーヒーを飲みたいと思ったときに行える行動が無限にあります。自動販売機で缶コーヒーを購入してもいいし、コンビニに飛び込んでもよいし、ハンバーガー系のチェーン店やファミレスでも、安価なコーヒーを飲むことができます。当然ながら、チェーン系の「カフェ」も山ほどあるため、都心の主だった駅周辺であれば困ることはまずないことでしょう。

昔は映画やアニメなどでもよく見かけた、カウンターの中にマスターがいて、対面でコーヒーを飲むような、いわゆる「喫茶店」と呼ばれるお店は、現在では存在感がないような気がします。

チェーン系の「カフェ」にもカウンターはあるのですが、カウンターは注文をする場で、対面でコーヒーを飲めるわけではありません。もっとも、対面というシステムは敷居が高いため、頻繁に通えるような生活環境に存在するお店でないと常連になるほど店に訪れることができず、結果、「喫茶店」の存在をスルーする人が多いのではないかと思います。

時代をずっと遡って、80年代頃を思い出すと、外出時にコーヒーを飲むような環境は「喫茶店」くらいしかなかったように思います。個人的に一番印象が強いのが、漫画の中の世界で、漫画「タッチ」ではヒロインの浅倉南の親が経営していた「南風」や、漫画「バツ&テリー」で主人公の抜刀軍の姉が経営していた「愛・花・夢」で、70年代や80年代の漫画では「喫茶店」が日常に溶け込んでいました。

現在では、テレビ神奈川で放送されている「関内デビル」に出てくる喫茶店にも同じような雰囲気を感じることができるのですが、若い人や地域性などを考えるとマイナーなネタを連発してしまって申し訳ありません。

もう少し個人的な話を書くと、親が昔経営していた店が「喫茶&パブ」だったこともあり、母親がコーヒーを落としている姿をそれなりに見ていたため、カウンターでコーヒーが飲めるお店には特別な想い出があります。

とはいえ、「喫茶&パブ」だったため、「喫茶」と「パブ」を混在してしまう傾向があるせいか、今回プレイする「コーヒートーク」が発表された際に、ゲーム内容を確認しながらなんとなく「VA-11 Hall-A」をイメージしてしまいました。

この連載では純粋なアドベンチャーゲームを取り扱う機会がなかなかなかったのですが、暖かい飲み物のメニューと会話中心に展開されるストーリーからどのような物語が紡がれるか大変興味深く思ったため、2020年の第1回目として、お借りした「コーヒートーク」をプレイすることにします。

1.1日店長気分でぎこちなく30分経過
2.注文を無難にこなして5時間半経過
3.入念な下ごしらえを終えて6時間経過
4.バリスタの技が冴えて10時間経過
5.そして、まとまらないまとめ

1日店長気分でぎこちなく30分経過

都会の雰囲気を感じるタイトル画面。

セーブデータは3つまで保存することができます。

名前を入力すれば、メインメニューにもしっかりと名前が表示されます。

メインメニューには「ゲームを開始」、「エンドレス」、「ギャラリー」、「オプション」の4つの項目が用意されているので、「ゲームを開始」でストーリーを進めましょう。

ゲームの舞台は2020年のシアトル。まさに現代が舞台のようです。

アメリカのシアトルというと、日本と比べると様々な人種の人がいそうなイメージがあるのですが、エルフ、ドワーフ、オークなど、人種を越えて多種族な生き物構成の世界のようです。

このリアルとはちょっと違ったシアトルの街にある店で、「さけかん」は今日も営業をすることになります。

2020年9月22日、火曜日。リアルな2020年9月22日も火曜日なので、現在のところ、これはちょっと未来の話のようですね。

カウンターの中からの視点なので、ゲームを始めるとすぐに、昔ながらの喫茶店のマスターになることができます。

窓の外はすっかり夜になっていて、雨が降っている中、一人の女性がやってきました。

おっと、スマホには何やらマークがついていますね。これがSNSだったら、すぐに既読にしなくてはなりません。といったことを言いわけにしつつ、お客さんを待たせつつ、スマホをチェックしておきましょう。スマホで確認できる内容は「Tomodachill」「Brewpad」「The Evening Whispers」「Shuffld」の4種類があるようです。

「Tomodachill」と書かれているアプリはSNSのようで、お客さんの情報が追加されていくようです。

「Brewpad」と書かれているアプリは、レシピがストックされていき、まだ未発見のメニューがそれなりにあるようです。

「The Evening Whispers」と書かれているアプリは、毎日更新される小説アプリ。

「Shuffld」と書かれているアプリは、音楽再生アプリのようで、このアプリの楽曲が店内に鳴り響いています。

△ボタンを押すと会話のログが表示。

……っと、あまりお客さんを待たせてはいけません。現在はボタンを押すことでページ送りになっているのですが、L1ボタンでオートプレイ状態にすると、スマホを見ていても勝手に会話が進んでいくことが確認できています。

このお客さんの名前は「フレイヤ」。職業はライターで、今日最初のお客さん。

プレイヤー自身がまだお客さんの情報をうろ覚えの状態ながらも、なぜかフレイヤが発言する前にマスターが「トリプルショットエスプレッソ」とポロリしているくらいの常連さんのようです。

しかし、レシピを何度見ても「トリプルエスプレッソ」は見当たりません。

本日は配送ミスにより、在庫が半分しか入っていないという残念な状況。現在の在庫は「コーヒー」「抹茶」「ココア」「ミルク」の4種類なので、「コーヒー」以外の何が入っても、我々の世界では当たり前のように思われている「エスプレッソ」からはほど遠い何か別のモノができてしまいそうです。

少し考えた結果、どうやら「ベース」「メイン材料」「サブ材料」を全て「コーヒー」にすれば「コーヒー」が「トリプル」になり、「トリプルエスプレッソ」になることが想像できました。

「作成」を選ぶと、「ベース」「メイン材料」「サブ材料」の工程が1カットずつ表示され、カフェの気分を味わうことができます。

最後に、完成品と商品名が表示され、ここで気に入らなければ「廃棄する」ことができ、間違っていようとなかろうと「提供する」ことができます。

「エスプレッソ」をおいしそうに飲む「フレイヤ」。

パッケージの裏面にしっかりと、「心と心をかよわせる一杯のコーヒーからはじまるストーリー」と書かれていることもあり、ここから会話が進展していく雰囲気を感じることができます。

なるほど。先ほどのコラムは「フレイヤ」が書いたコラムなのですね。

ともかく「フレイヤ」が小説を書きあげるまでの期間が1か月で、彼女の原稿を書く場所はココなので、プレイヤー自身の視点でストーリーが展開するも、「フレイヤ」が全体を回してくれる役割なのですね。

続いて、二人目のお客さんがご来店。早速、人とは違う種族の女性が登場です。

角のある女性は彼氏との待ち合わせ込みの来店で、「ココア系の何か」を注文してきました。

とりあえず「ココア」を入れれば後の材料は何でもよさそうですが、ゲームとは言え嫌がらせのようなことはしにくい性格ゆえに、「ココア」「ココア」「ココア」で「ダークチョコレート」をチョイス。

どうやら無難に話が展開しているようです。

続いて、3人目がご来店。どうやら角のある女性の彼氏のようです。そして、お客さんの数に応じて視界が広がっていきます。

話の流れから注文に至るも、どんどんと曖昧な注文になっていきます。

何をすれば「ラテアート」ができるかはよくわからないのですが、無難に「カフェラテ」を作ってみると、これまでの注文では存在しなかった「ラテアート」という選択肢が登場しました。

これでミルクを使ってラテアートをすることができ、エッチングで細かい絵が描けるようですが……。

うっかりミルクを垂らしていない状態で終わりにしてしまったのですが、どうやら満足して頂けたようです。

注文は一切間違いなくこなしたと思うのですが、男女の会話は重いテーマに移り、二人の世界は深刻度を増していきます。

彼女が帰ってしまいました。

そして、残った彼氏に何か気の利いた何かを出してあげるのかと思えば、「抹茶ラテ」との指定されたため、無難に作成し……。

今度はしっかりと「ラテアート」を作り上げます。意外と難しいですね……。

彼氏が帰ると、一人残ったライター様は2人の会話をしっかりと聞いていたようなので、このネタも小説に使われてしまうのでしょうか……。

注文を無難にこなして5時間半経過

ここまでの流れで、1日に数人のお客さんが来て、注文をこなすことで何らかのストーリーが変わってくるのかなぁ、というつくりがふんわりと理解できました。

続いて、2020年9月23日水曜日。

二日目からは、新聞で一日が始まります。夜だけど。時節柄、「ゾンビウイルス」にドキッとしながらお店を開けることにします。

って、早いなお前!……と心の中でつぶやきます。

またも常連さんが来客するも、どんどん注文が曖昧になっていき、センスが問われるようになります。

しかし、昨日よりも若干ながら材料が増えているので、少しは幅のあるレシピを実現することができそうです。

とはいえ、必ずしもレシピとは関係ないモノを作ってもいいようで、材料を選ぶごとに「ほっこり感」「さっぱり感」「甘み」「苦味」のメーターが変化するため、「甘くてヘルシーなコーヒー」の条件が合うように材料を決めていきましょう。

レシピにはない「はちみつコーヒー」が完成したようですが、大丈夫でしょうか?

どうやら大丈夫だったようです。

さらにレシピにはない注文にドキドキしながらいろいろ試してみると……。

何やら、レシピになりそうなタイトルが付いたコーヒーが完成しました。

「Brewpad」を確認してみると、レシピが追加されていました。このような感じで、いろいろと試してお客さんに出すことで、レシピを増やしていくようになっているようです。

ひたすら真面目に対応するのは正しいのだろうか?と思いつつも、客商売ゆえにネタ的な飲み物を作ることができず、日々、注文に沿った飲み物を提供してしまいます。

「しょうが抹茶」はレシピにないけど、きっと「抹茶」と「しょうが」を組み合わせればいいはず。

しかし、注文通り作ったと思ったはずが……。

内容があっていても配分が違うとご希望に沿えないこともあるようです。そして、あなたの注文はクイズですか?

色々な種族がいることはすでに承知していたのですが、指でコーヒーを飲む種族が登場することで、固定概念が一つ壊されます。

日々の営業では、必ずしも同じお客さんが揃うことはなく、いろいろなコミュニケーションを通して、一人一人のお客さんの性格や環境、関係性の変化を楽しむことができます。

13日目の営業が終わると一気に2週間後。

どうやらこの2週間は「フレイヤ」が小説を書きあげるまでの間、店に訪れていなかった期間のようで、「フレイヤ」の来店によって一気に物語は終焉を迎えます。

スタッフロールの後には、一人の人物が現れて会話をする流れになるのですが、ここでいろいろとやり取りした結果が、どうやらトゥルーエンドを導き出すためのヒントの様でした。

入念な下ごしらえを終えて6時間経過

1回のプレイでギャラリーがそれなりに揃うのですが、抜けている部分も若干ありました。

この「ゲームコレクターインプレッション」では、あくまでも10時間のプレイで余韻を残すようなプレイを心がけるつもりだったのですが、何の気まぐれかがっつりと攻略したい気分になってしまったため、2周目のプレイの前にしっかりと準備をすることにしました。

まずは、「エンドレス」をプレイ。

この「エンドレス」には「フリーサーブ」と「チャレンジモード」があるのですが、とりあえずここでは「フリーサーブ」をプレイします。

「フリーサーブ」では、適当に材料を選んでいろいろな飲み物を作ることができるため、ひたすら組み合わせを試して、レシピの「未発見」を埋めていきます。

大人げないけど、ここは大人のためのお店ゆえに、完璧なレシピを作り上げる事こそ大人の嗜み。いや、そのまんまな飲み物が出来上がることは多分にあるわけですが。

細かく一つ一つの組み合わせを試していくのですが、単純に3種類を選んで一通り選べばいいわけではなく時には2か所に同じ材料を入れるパターンもあるため、若干端折る能力も必要になります。

試行錯誤の繰り返しにより、どうにかレシピを一通り埋めることができたため、ここまでの注文内容とリアクションを資料としてまとめ上げ……生々しいのでここには内容は掲載しませんけど……。

ついでに「エンドレス」の「チャレンジモード」に挑戦してみると、曖昧な注文でもある程度は対応できるモノの、レシピにあるメニューを注文されると、レシピを見ないと作れないという欠点が露呈して、結果はこの程度でした。

バリスタの技が冴えて10時間経過

ともかく、万全な体制を整えたため、ストーリーをもう1周挑戦してみました……っと、ここから先は細かいことを書いてしまうとネタバレが過ぎるので、画面写真だけを掲載しておきましょう。

早送りを活用しつつ、前回間違っていたと思われる注文を正すような飲み物を作っていくと、順調にストーリーが進んだようで、1回目のプレイとはちょっと違った展開を見ることができ……あっ、注文を間違った。

しかし、これでどうやらストーリー部分は完璧にクリアできたようで、ギャラリーを全部オープンできたようなので、残りの時間を使ってひたすら「エンドレス」の「チャレンジモード」に挑戦すると、あとトロフィー2つというところで10時間が経過しました。

そして、まとまらないまとめ

今回プレイして一番に感じたのが、登場人物にエルフや人狼など、いろいろな種族を登場させることでファンタジー化しているモノの、色々と考えさせられる会話内容になっていることを実感できました。

一つ一つの事柄に対してあまり重く考える必要はないのですが、CERO Bの12才以上対象のタイトルとはいえ、12才の人であっても、学校では勉強できない社会勉強をすることができます。

「ラテアート」については、ゲームだから簡単に絵が描けるなどということはなく、「ラテアート」の難しさを思い知らされました。

レシピについては、味がある程度想像できるモノについては問題ないとして、「チャレンジモード」で指定される組み合わせの中には、この組み合わせは飲めるのだろうかと疑問に思う組み合わせがそれなりにありました。

喜んでいるのか嫌がっているのか、表情が微妙なのですが、ともかく味に対する探究心は留まることを知らない、といった感じでしょうか。

今回はプレイ中のひらめきから、クリアするために効率の良いプレイに徹してしまったのですが、それぞれの登場人物の個性を知った今、彼らのその後のストーリーを知りたくなるほど、彼らのことが好きになってしまいました。続編を期待しつつも、今はとりあえず、一つ一つの注文に間違ったときの反応を試して、彼らの新しい一面を見ることにしましょうか。

プロフィール

酒缶(さけかん)/ゲームコレクター

15000種類以上のゲームソフトを所有するゲームコレクターをしつつ、フリーの立場でゲームの開発やライターなど、いろいろやりながらゲーム業界内にこっそり生息中。

「東京エンカウント弐」にゲームアドバイザーとして協力。関わったゲームソフトは3DSダウンロードソフトウェア「ダンジョンRPG ピクダン2」「謎解きメイズからの脱出」など多数。価格コムでは、ゲームソフトのプロフェッショナルレビュアーを担当している。

■公式サイト「酒缶のゲーム通信」
http://www.sakekan.com/
■twitterアカウント
http://twitter.com/sakekangame
■ブログ「パッケージゲームを死ぬまで遊ぶログ(略称:パケログ)」
https://sakekan.themedia.jp/
■YouTubeチャンネル「SAKEKAN GAME Re:COLLECTION」
https://www.youtube.com/user/sakekangame/
■電子書籍『ゲームコレクター・酒缶のレイド・オン・ナンバリングベイ 20世紀に活躍したシリーズをパッケージや取扱説明書から読み解く』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B083G12L1W/
■電子書籍『ゲームコレクター・酒缶の時事問題にはゲームを 令和元年版』
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■電子書籍『ゲームコレクター・酒缶のアンコンプリート ワンダースワン モノクロ』
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