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ニッケル市場に新たな衝撃か、中国大手が生産構成変更を計画 ... - ブルームバーグ

ロンドン金属取引所(LME)で昨年発生したニッケルの大規模なショートスクイーズ(踏み上げ)で渦中にいた富豪の項光達氏が、傘下企業の生産構成に大幅な変更を計画している。世界的な供給の流れを一変させ、ニッケル相場が新たな変動に見舞われる可能性がある。

  事情に詳しい複数の関係者によると、項光達氏が所有する中国のニッケル生産大手、 青山控股集団は、同社がバッテリー製造用に供給する中間体に対して、ロンドンや上海の取引所で受け渡し可能なニッケル地金価格に並外れて大幅なプレミアムが付いていることに着目。そこから利益を得ようとしている。

  青山は既にインドネシアにニッケル精錬施設を建設中だが、原料をより価値の高い地金に精製することについて、経営が苦しい中国国内の複数の銅製錬施設と協議に入っていると、非公開の情報だとして匿名を要請した関係者は語った。協議がまとまれば、同様の動きをとっている国内同業と合わせ、今年の中国のニッケル地金生産は昨年の18万トンから倍増し、世界全体の生産を約20%押し上げる可能性がある。

  青山の動きは、ニッケル市場で広がるかい離への対応だ。フェロニッケルや水酸化ニッケルなど、市場で現在支配的な中間体を青山などがインドネシアで増産したため、ニッケル全体では数年にわたり供給過剰が続く。関係者によると、項氏など中国のニッケル生産企業は同国内で電気自動車(EV)需要が弱まる見通しにも懸念を強めているという。

  一方で、ニッケル地金の供給は引き続きひっ迫し、他の金属と比べ価格が比較的高止まりしている。

  供給の動きに変化が生じれば、LMEのニッケル取引に新たなボラティリティーが生じる可能性がある。LMEのニッケル相場はここ数カ月、薄商いと取引時間短縮の中で荒い値動きに見舞われることが多々あった。LMEはまた、1週間にわたり取引を停止し、いったんは成立した巨額の取引を取り消した 危機の影響から完全には回復できていない。この危機については、週内に独立した機関による検証結果が公表される見通し。 

原題: Nickel Market Faces New Shock as ‘Big Shot’ Boosts Metal Output(抜粋)

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