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大型で強い台風19号は日本列島に接近し、12日夜に静岡県の伊豆半島に上陸した。鉄道の計画運休や空港の運用停止で首都の交通機能は大きく制限され、多くの商業施設などが休業した。強風などで全国で1人が死亡、50人超が負傷。記録的な大雨によって複数の河川が氾濫した。気象庁は12都県に大雨特別警報を出し、警戒を呼びかけた。
鉄道各社は12日朝から順次、東海道新幹線や首都圏の在来線で大規模な計画運休を実施。成田空港と羽田空港は12日午後までにすべての旅客便の着陸受け入れを取りやめた。
全日空は12日、羽田、成田、静岡各空港を発着する国内線全便を欠航。日本航空と合わせた欠航便は国内線を中心に1300便以上、影響人員は約21万人に上った。
都内などではスーパーやコンビニの休業が相次ぎ、東京ディズニーランドなどテーマパークも休園した。
各地は記録的な大雨となり、気象庁は東京、群馬など7都県に5段階の警戒レベルのうち最も高いレベル5に当たる「大雨特別警報」を出した。
河川の水位が上昇し、静岡県菊川市の牛渕川や東京都八王子市の南浅川などが氾濫した。国土交通省は多摩川や荒川などで氾濫危険水位に到達した地点があるとして、氾濫危険情報を出した。
降雨によって各地のダムの貯水量が増えたため、国土交通省などは荒川水系の二瀬ダム(埼玉県)、利根川水系の下久保ダム(同)などからそれぞれ緊急放流の可能性があると発表した。
千葉県市原市などによると、12日午前8時すぎ、同市で竜巻とみられる突風が発生。車が横転して50代の男性が死亡、8人が負傷した。この突風で全壊12棟を含め、計89棟の住宅が被害を受けた。
川に流されたり、強風にあおられたりするなどして静岡県で1人が行方不明、全国で12日に計50人超が重軽傷を負った。各地で土砂崩れ被害も相次いだ。
経済産業省によると、台風19号により、午後5時時点で29都県の約6万4千戸が停電。千葉県内では12日朝に一時、約77万戸が停電し、東京電力が原因を調べている。
自衛隊は約1万7千人の即応態勢を敷いている。台風が通過する可能性のある地域の自治体に約170人の連絡員を先行派遣した。
安倍晋三首相は同日午後、被害が発生した場合は人命第一の災害応急対策に全力で取り組むよう関係省庁に指示した。
東京都は台風の直撃に備え、2000年の三宅島噴火以来19年ぶりに災害対策本部を設置した。
台風19号は12日午後5時現在、静岡県下田市の西南西約60キロを時速35キロで北北東に進み、中心気圧は945ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は45メートル。
13日にかけて東日本から東北地方を北東に進み、同日正午には岩手県釜石市の東北東約470キロの海上に達するという。
2019-10-12 10:02:37Z
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO50945520S9A011C1CZ8000/
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