浅間山、大きな噴石２００ｍ飛ぶ…警戒呼びかけ - 読売新聞

　群馬・長野県境にある浅間山（２５６８メートル）の小規模噴火から一夜明けた８日、気象庁や周辺自治体は情報収集に追われた。午前９時現在、新たな噴火は発生しておらず、地震活動の顕著な活発化は確認されていないが、同庁は噴火警戒レベル３（入山規制）を継続。火口からおおむね半径４キロは大きな噴石や火砕流への警戒が必要だとして、立ち入らないよう呼びかけている。

　浅間山では７日午後１０時８分頃、小規模な噴火が発生。火口から上がった噴煙は高さ１８００メートル以上に達し、大きな噴石が火口から半径２００メートル程度まで飛んだことが確認された。噴火は約２０分間継続したが、それ以降、新たな噴火は発生しておらず、噴煙もおおむね７００メートル以下で推移しているという。噴火後に実施した聞き取り調査では、群馬県の嬬恋村と長野原町で降灰が確認された。

　気象庁によると、７日に観測された火山性地震（暫定値）は噴火直前も含めて１４回で、８日午前０時から正午までに２５回と増加したが、新たなマグマの上昇を示す地殻変動は観測されていないという。気象庁は８日、機動観測班を派遣し、現地調査を始める。

　浅間山で噴火が起きたのは２０１５年６月以来、４年２か月ぶりで、噴火警戒レベル３（入山規制）になったのは０９年４月以来。